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【日経新聞社と「note」運営元の資本業務提携について】

▼記事

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1808/03/news117.html

▼記事内容
・経済・金融分野などで新サービスの開発に取り組み、主に若いビジネスパーソンの読者を獲得する狙い
・ピースオブケイクが7月に実施した第三者割当増資(約4億円)の一部を日経が引き受けた。出資額は約3億円

▼noteとは?
個人が自由にコンテンツを作成して、ファンとのコミュニケーションできるコンテンツ配信プラットフォーム。ブログなどのように無料でコンテンツを配信するだけでなく、掲載したコンテンツを販売することも可能。クリエイターが、文章や写真、イラスト、音楽、映像などの作品を発表して、ビジネスも含めた、ファンとの交流ができる。また無料公開の記事に対しても投げ銭機能があり、「この記事はためになったな!」「この人を応援したい!」って思ったら自発的に課金する仕組みもある。話題の幻冬社箕輪編集長だと投げ銭だけで13万円も集まるという。現在は月間600万人超が閲覧している。

▼分析
今回の提携は”双方の強みを生かした新しいサービスの開発・運営を共同で推進していく方針。具体的にはnote上での日経コンテンツの展開、日経上でnoteクリエイターの表現活動の展開、新サービスの共同開発などを進める”という風に様々な記事に書かれている。noteに投稿しているユーザーにとっては、日経の読者層にも自分の発信内容を見てもらうチャンスが増えることはとても良いことだ。筆者が今回の提携で感じたことはこの提携により、日本の大企業の課長、部長クラスの意識に影響を与えるきっかけになりそうだということだ。ひとつは若者に対するイメージである。日経新聞の読者層は40,50代が多く(48%を占めている)、noteの読者層であり、ミレニアム世代と呼ばれる10,20代の価値観・考えに触れる機会は主体的でない限り、多くないだろう。もしかしたら理解しようとしない人もいるかもしれない。ただnoteで発信力のあり、多くの若者に支持されているユーザーの発信内容に触れ続けるとどうだろう。毎日読んでいる日経に出てきて、考えに触れる機会が増えれば少し変わるのではないだろうか。これは日本の社会にとってすごく良いことのように思える。もうひとつは発信についてである。日経新聞メイン読者層はおそらくweb上で発信する人は少ないように感じる。炎上リスクが高いのかもしれないが、日経新聞読者層(特に上場企業の役員クラス)の考えや未来をどう見ているのかが発信されるのは是非見てみたいのでnoteとの連携で発信が増えることに期待である。

また日経新聞社は昨年7月から「COMEMO」というサービスもリリースしている。ビジネスパーソン向けの情報共有プラットフォームでニュースや書籍、ビジネスに関する投稿や人をフォローできるようなNEWSPICKSのようなサービスだ。COMEMOでライトな発信をし、しっかりとした発信はnoteでやるという棲み分けで進めるのだろうか。完全にNEWSPICKSとの戦いになりそうだ。NEWSPICKSはどちらかといえば、オリジナルのコンテンツ作成に力を入れているように感じるが、日経側はネットワークを武器にしていくのだろうか?いずれにしても日経新聞社のこれまでの信頼やユーザー数はかなり大きな武器になるだろう。経団連加盟企業のトップ層がユーザーとして入り、コメントするだけで見たい人は多くいると思うので、今後に期待である。

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