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◆ 国内の教育業界の現状は?

出典:業界動向SEARCH.COM

平成27-28年の教育業界の市場規模は9070億円。(教育業界の主要企業27社の合計売上)業界全体の業績は上がってきていると言えます。

従来の教育業界は大勢に学習をさせていましたが、現在はインターネットの発達により個々人に向けた学習が可能となり、さらには映像や画像などを駆使した学習コンテンツが豊富に。スマートフォンやタブレットなどのツールを使った教材によって多角的な教育が可能となってきています。

また、少子高齢化が問題視される中、一世帯における子どもの人数も減少しているため、一人の子供にかける教育費が高くなっていることが教育業界の業績向上の一つの要因と言えます。こうして教育業界の需要が高まったことにより、同業他社同士の争いが過激化が起こっており、企業と企業の合併も発生しているのが現状です。

参考資料:【教育業界研究】現状、今後の将来性について

◆ そもそもEdtech(エドテック)とはなんぞや?

EdTechとは、Education×Technolog(教育×テクノロジー)の造語で、教育とテクノロジーを融合させ新しいイノベーションを起こすビジネス領域を指します。具体的にはブラウザ上で完結してインタラクティブにプログラミングの勉強ができたり、オンライン動画を見て勉強するなど。

進歩を続けるテクノロジーの力を使い、教育にイノベーションを起こすビジネス領域として世界中で注目を集めています。

◆ Edtechサービス一覧(国内)

teach4me
→ 受講生同士が教え合うことで理解を後押しするAI人材教育プラットフォーム。ビジネスの現場で必要な実践スキルに焦点をあてたオンラインによるワークショップ形式でAIのビジネス活用・実装方法を習得するサービスとなり、受講後の転職支援までサポートし、キャリアアップを目指す人材を後押し。知識をアウトプットする「教える」経験にも焦点を当てたカリキュラムを用意し、ビジネス現場に必要とされる課題解決のプロセスを身につけた人材を育成するとのこと。

Now do
→ 自身の都合がいい時間にスポーツを習いたい人がそのスポーツを教えてくれるトレーナーをサイト上で手軽に見つけ場所や値段を決めて実施するマッチングサービス。3段階のトレーナーライセンス制度を導入し、トレーナーによる指導力のばらつきを無くし、一定の指導スキルを提供できるようにしている。様々のコーチから指導を受けるケースもあり、その際にカルテをトレーナー間で共有すれば、「どんなトレーニングを受けてきたか」「どのような課題があるのか」ということをすぐに把握することが可能。

Qubena
→ 『どうしてお子様の成績は上がらないのでしょうか?』算数・教育が好きになる、楽しくなる 未来の学習教室。使えば使うほど人工知能が最適化してくれ、圧倒的なスピードで苦手を克服することができる。解くべき問題がピンポイントに出題される。小さなステップで集中力が持続させることができる仕組み。7日間で1000問題以上進む生徒も!「分かった!」という実感が持てるから飽きずにサクサク学習が進む。生徒によるモチベーション管理で、人間の先生はコーチングに注力でき、学力向上に一番大切な学習意欲や自主性を引き出すことができる。


IQ COPY
→ 『東大生の問題の解き方を実感?』VR/MRなどを使った教育コンテンツ。MRデバイスHoloLensで問題をビジュアル化したり、VRを活用して優れた人財の思考回路を”体験”したりすることができる。生徒の理解度向上や記憶の定着化の効果が期待されており、今後、傘下の学習塾への導入と多店舗展開を図る予定。既に、傘下にある典和進学ゼミナールにてサービストライアルが行われている。

GIFTED AGENT
→ 『偏りを活かす社会を創る。』発達障害者に特化したプログラミング教育。
●発達障がい児童&保護者向け
発達障がいのお子様を持つ保護者が子育ての悩みや不安を共有、相談できるイベント「”ハッタツ”ファミリーカフェ」や発達障がい児童の育児方法についての学び場「ハッタツ子育てLab.」の運営をしている。
●発達障害者向け
発達障害を抱える方々は、発達の偏りを活かすトレーニングを適切に行うことで健常者よりも高い成果を出すことができるという信念に基づき、発達障害の能力の偏りを、具体的なスキルに落とし込む為の研修を提供している。
●企業向け
発達障害を抱える人材の人材紹介を行っており、特徴は、能力・意欲が高い発達障害者を紹介してくれる。
●受託業務
ウェブを利用してシステム開発及びウェブサイト構築、モバイルアプリケーションの受託開発を行っております。
●メディア運営
発達障害の当事者の方が自らストーリーを掲載するメディア「Challenged」の運営を行っております。発達障がいを抱えている本人が経験を元に、体験談やシチュエーションに応じてどのように対処していくべきかを、記事として掲載している。

ミルシル
→ 『3分でできる人材教育』マニュアルと連動したeラーニング機能を保有したウェブサービス。
<活用するメリット>
①マニュアルや研修が手間なく動画に変わる
プロのカメラマンと動画編集者が、わかりやすい動画マニュアルを丁寧に制作。動画の撮影・編集も全てお任せいただけるため、手間がかからない。
②何度でも見られる 動画だから教育コストを抑えられる
動画マニュアルなら、いつでも、どこでも、何度でも、繰り返し学習できる。講師が直接教える必要がないため、長期的に教育コストを削減できる。
③店舗やスタッフの受講状況をまとめて管理できる
研修受講履歴は、ミルシル管理画面でいつでも確認できる。店舗ごとの受講達成率も簡単に比較でき、改善すべき店舗を短時間で把握できる。

Smart Tutor
→ 『もう移動なんて必要ない!』VR空間でAI講師が英会話を教えるサービス。
AIを搭載したヒューマン・ホログラム「Holosapiens」が生徒のスピーチを、発音・流暢さ・スピーチペースなど7つの評価指標でリアルタイム分析。スピーチ内容を客観的にスコア化することができる。また、Holosapiensが発音などの基本的な指導や練習相手を不足する語学講師に代わって行うことで、講師の業務負担が軽減され、限られた時間でより多くの生徒を指導することができる。英会話スクールは自社コンテンツをVR内のコンテンツに手軽に変換でき、生徒へ割り当てることが可能。また、先生がWebTool上から生徒の練習状況や評価指標のトラッキングを行い、指導に生かすこともできる。

エンジリッシュ
→ 『TOEIC向けじゃなくて、 実際に仕事で使えるIT英語学習アプリが欲しい』そんな想いで生まれたITエンジニア向けサービスです。
◉開発の現場で使える英単語・イディオム・英文
各プログラミング言語のリファレンスから収集した単語集と、コミットメッセージや進捗確認で使える英文など、 実際に開発の現場で使えるITエンジニア向けの英単語・イディオム・英文を集録している。
◉短期間でIT英語を覚える
脳科学に基づいた出題システムで効率的な勉強!英語学習画面では一問ずつ英語を勉強していく。脳の記憶メカニズムに沿って、あなたの記憶が定着するベストなタイミングで繰り返し出題してくれる。
◉IT英語をいつでもどこでも
いつでもどこでも空いた時間に!パソコン・スマートフォン両方に対応しています。少しの空き時間でいつでもどこでもIT英語を勉強できます。

コドモブースター
→ 子供の習い事情報の検索・予約サイト。
習い事を検索できるだけでなく、お父さんお母さん向けにオススメの習い事や子供のモチベーションを上げる方法などオススメ記事の配信も行なっている。

スクルー(skuroo)
→ 子供の習い事教室を検索・予約できるサイト。
①網羅的な教室情報を地図で表示してくれる。
自宅周辺にある教室を簡単に探せるよう、地図上で教室を表示してくれる。自宅住所を入力することで距離で絞り込みが可能になり、通える範囲の教室を効率的に探せる。
②1〜3ヶ月の期間でまずは体験クラスから始められる
習い事は一度始めると長期間続ける場合が多く、子供に合った教室を見極めることが重要!
一般的な1回の無料体験だけでなく、1〜3ヶ月程度の体験ができる短期クラス(有料)を各教室と連携して設定している。

youtuber academy
→ 「YouTuberになる」という過程から学べる教育プログラム。企画、ICTリテラシー、表現力、編集技術、プレゼンテーションなど誰かにやらされるのではなく、自らできるスキルを身につけることのできるスクールプログラムやワークショップを開催している。

Tech for elementary
→ 小学生向けキッズプログラミング教室。筋道立てて考える力(論理的思考力)・問題解決力・創造力など自分で考える力を伸ばしてくれる。数学的な知識の先取り、パソコンやITに対する抵抗感がなくなり将来に役立つ知識を身につけることができる。

スタディサプリ
→ 株式会社リクルートによって運営されている、学習サポートをする学習向けオンライン総合学習サービスがスタディサプリ。小中高生向けや大学受験向けとさまざまな内容の講義がきめ細かく用意されている。自分のレベルに合わせて基礎から応用まで選べるので、苦手な教科の克服や得意な科目を伸ばすといった使い方ができる。月額980円と低い利用料金。

Udemy
→ 知識を持った教えたい方と学びたい方を結びつける、オンライン学習のプラットフォーム。世界中で1000万人以上が利用しており、40000以上のさまざまなコースを選んで学習ができる世界最大級の学習サイト。ベネッセが事業パートナーとなっている。

Edmodo
→ 教育向けSNSとLMSの機能をもったサービス。
学校の職員だったNic BorgとJeff O’Haraによって設立されたEdmodoは、教育者の目線で作られたアプリとしてその機能性の高さから注目を集めている。プライバシーを考えたクローズドな利用が可能で、限られた教員と保護者のみ閲覧ができる。メモ・統計・テストなど最初から使えるツールの付属や、Facebookに似た親しみやすいUIも特徴。

SENSEI NOTE
→ 学校の先生同士がつながるSNS。同じような経験・状況を共有出来る先生同士が交流・相談し、ナレッジの共有や活用を実現できる。

Knewton
→ 1300万人以上のユーザーを誇る、アダプティヴラーニング・プラットフォーム。ひとりひとりの学習状況に合わせて最適な課題が提示されますので、確実に知識を身につけられる。学習内容は分析され、わかりやすく可視化される。教える側と学習者で学習状況を把握でき、それぞれに合わせた学習環境が作れる。どのようにユーザーが教材を利用して学習したかがわかりますので、教材の改善に役立てられる。

すすら
→ インターネットを利用し、ゲーム感覚で学習できる対話型のデジタル教材。親しみやすいキャラクターによる動画で学習内容の解説があり、まとめプリントによって要点の確認ができる。ドリルで学習内容に合わせた問題を解き、テストを受けることで自分の学力を客観的に判断できる。

Smart Education
→ 幼稚園児など未就学児を対象とし、スマートフォンやタブレット端末を利用した知育アプリを提供している。日本向けの「こどもモード」と、グローバル向けの「Gocco」という二つのブランドを展開している。グローバル市場での「定番」となる知育アプリの制作を目指しており、品質の高さが特徴。

Secuo NEO
→ テキストベースのコンテンツを使っている。教材画面をクリックすることでページがめくれるため、従業員は本を読む感覚で勉強が可能。また試験もオンラインで受験可能。システムが自動採点するため、従業員は試験結果や各問題の解答、解説を確認できる。セキュリティ担当者は、管理画面を使うことで、試験の未合格者および未受験者の管理や受験者数、従業員の平均点といった、従業員の教育状況を確認できる。加えて、Secuo NEO は、Pマーク取得やセキュリティ規格更新などの資料作成時用に、試験結果をCSV形式で出力する機能も備える。

◆ Edtechサービス一覧(海外)

Edwin(アメリカ)
→ 高度AI技術とプロの英会話教師を組み合わせて、個人のニーズのマッチした学習スタイル、ペースに合わせたあらゆるレッスンを提供してくれる。通常価格250$だが、今だと50$で利用することができる。

Holberton School(アメリカ)
→ 『生徒が給料を得られるまで授業料を取らない!?』授業料の用意なしで入学できるコーディングスクール。
スクールでは2年に及ぶプログラムを提供しており、9ヶ月のサンフランシスコでのトレーニング、6ヶ月のインターンシップ、さらに最後の9ヶ月でサンフランシスコ、もしくはリモートでの学習、という内容になっている。講師側はGoogle、Uber、Facebook、Linkedin、Salesforce等サンフランシスコ・ベイエリアを代表するテクノロジー企業で働くエンジニアたちとなっている。。コースで扱う内容も生徒側が実際に取り組んでいるプロジェクトや講師が過去に行ってきた案件をベースに学び、実際に現場で使えるスキルや経験を積んでいくことができる。生徒は卒業後3年間の仕事もしくはインターンシップの給料の17%を授業料として支払うことに同意した上で入学となる。そのため生徒向けに均一な授業料というのは存在しない仕組みとなっている。

Juni Learning(アメリカ)
→ 『将来有望なエンジニアの才能を開花させるであろうサービス』 プライベートインストラクターによるオンラインコーディング教室。
各学生は、1週間に1〜2回、インストラクターと50分間会い、授業以外の課題に取り組む。個人的に、または小規模な環境(3名まで)でインストラクターに指導を受ける。経験レベルを評価し、自分にあったレベルで始めることができる。クラスは毎週定期的にスケジュールされる。 生徒は、ゲーム、アプリ、ウェブサイトの構築方法に関する技術的な基礎や知識を身につけることができる。

Lambda(アメリカ)
→ エンジニア育成学校。前払い費用不要、一定の水準に達した時のみ所得より引かれる仕組み。可能な総授業料は最大$ 30,000まで。カリキュラムは午前8時から午後5時の時間で開催される。世界のトップ企業や大学から集まってきた講師による教育を受けられるため確実にスキルアップすることができる。コンピュータサイエンス専攻とデータ科学専攻があり、両方とも期間は30週間。

Mystery Science(アメリカ)
→ 子供達の化学・工学の学習をサポートする動画学習サービス。先生が授業中にMystery Scienceを用いて、動画を生徒に見せ、生徒とディスカッションすることで化学・工学に対する理解を促進させることができる。

GradeStack(インド)
→ インド最大級のオンライン学習サイト。主要試験(MBAや保険・銀行など)のためのワンストップテスト準備アプリとして利用されている。生徒・専門家との交流、オンライン教材が利用でき、学校教育を補完している。Androidアプリ発売から1年以内に、Google Playストアで4.6点の評価。320万人以上の学生がダウンロード。

aglasem(インド)
→ 学校の研究、入学試験、大学入学、政府職、才能検索試験、オリンピックの最新情報と準備資料を入手できる最大の学生ガイダンスポータル。入学試験、政府職務募集試験、才能検索試験、オリンピックの無料オンライン模擬試験で強みや弱点を分析できる。また、コミュニティでのユーザー同士の交流もできる。

Udacity
→ オンラインで講義が受けられるサービスで、Web制作やプログラミングなど自分の目的に合わせたコースの学習を選び、専門的な勉強ができる。また、Udacityの学習プログラムはGoogle、Facebook、AT&T、IBM、GitHubといった世界有数の企業が協力して作られており、しっかりと学習を行えば、あなたの能力を確実に伸ばせるサービス。

◆ Edtech ~ まとめ ~

Edtechは、アメリカで2008年頃から、日本では2013年頃から注目を集めるようになりはじめました。市場規模が約1兆円、伸びしろがある市場と言えます。

IT化が進むことで、これまで教育を受けることのできる範囲が限られていましたが、どこに住んでいても、高い水準の教育を受けることが可能になります。ただし、それには様々なハードルがあります。ネットワーク環境やタブレット導入など。ハードルは高く、一部地域で広がったとしても、日本全体で広がるのには時間がかかりそうです。結局は、都心と地方の教育格差はなかなか縮まりづらいように感じます。

また様々なツールを見てきた中で感じたことは、従来の学校教育と違い、モチベーションの維持が難しくなるのではないかと。Smart TutorのようなVRやARの技術を活用し、いかに従来の教育スタイルとの乖離を減らし、教育に”面白い”という概念を吹き揉めるかが、今後の日本の教育市場には求められるのではないかと。インプットした知識をVRの世界でアウトプットする。このような体験ができるようになれば、さらに教育を楽しむ人が増えるのではなかと思いました。どのような広がりを見せるのか、Edtech市場の今後が楽しみです。

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