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企業概要

企 業 拠 点 :米国ニュージャージー州クランベリー / ニューヨーク / 中国 上海
設 立 年 月 日 :2015年
資金調達総額 :約1億ドル以上
ファ ン ドス テ ー ジ:シリーズB
リード投資家 :Coatue, IDG Capital, Yunfeng Capital, ZhenFund, 3W Healthcare Fund
従 業 員 数 :約50〜100名

ー まず「新薬開発のどこが大変なのか」から ー

新薬が市場に届くまでには、平均で10〜15年、数千億円以上のコストがかかると言われています。その中でも特に難しいのが、最初のステップです。

病気の原因となるタンパク質(体内で様々な機能を担う分子)は、複雑な立体構造を持っています。新薬を作るには「そのタンパク質にぴったりはまる化合物(鍵と鍵穴の関係)」を膨大な候補の中から見つけ出さなければなりません。

これを従来の方法で行うと、膨大な試行錯誤が必要で、候補化合物の絞り込みだけで数年かかることも珍しくありませんでした。

Accutar Biotechは、この「最初の壁」を**AIと計算科学(コンピュータで分子の動きや性質を数学的に解析する学問)**で突破するために設立された創薬テクノロジー企業です。


Accutar Biotechの核心技術

コンピュータで「分子のはまり具合」を予測する

同社のAIプラットフォームは、次のことをコンピュータ上で高精度に行います。

  • 結合予測:「この化合物は、このタンパク質にどう結合するか」を3D構造レベルで予測
  • 化合物スクリーニング:何百万通りもの候補の中から有望なものを自動で絞り込む

特に得意なのは「プロテインデグレーダー」

近年注目されているプロテインデグレーダー(タンパク質分解誘導薬)という新しいタイプの薬があります。

プロテインデグレーダーとは? 病気の原因となる異常なタンパク質を「無力化」するのではなく、体の自然な分解システムを利用して丸ごと取り除いてしまう薬の仕組みです。より根本的な治療が期待できる一方、分子の設計が非常に複雑で、従来の方法では開発が困難でした。

Accutar Biotechはこの複雑な設計にも対応できるAIを持つことで、他社との差別化を図っています。

「計算」と「実験」をシームレスに連携

コンピュータ上の予測だけで終わらせず、自社の**実験室(ウェットラボ)**での実物検証と組み合わせることで精度を高めています。このサイクルにより、従来数年かかっていた候補化合物の発見を、平均約1年に短縮することに成功しています。


実際の開発成果

乳がん治療薬候補「AC699」がFDAファストトラック指定を取得

2024年夏、同社が開発した乳がん治療薬候補**「AC699」が、米国FDA(食品医薬品局)からファストトラック指定**を受けました。

ファストトラック指定とは? 重篤な疾患に対して有望な治療効果が期待される薬に対し、FDAが審査プロセスを優先・加速してくれる制度です。取得すること自体が「この薬は有望だ」という公的なお墨付きになります。

外部パートナーとの協業も積極展開

免疫関連疾患の治療薬開発では、米国のEvommuneと戦略的提携を締結。自社パイプラインの拡大と外部協業を並行して進め、AIプラットフォームの適用範囲を広げています。


資金調達と今後の展望

Coatue(米国の著名テクノロジー特化型ファンド)やIDG Capitalをはじめとする有力ベンチャーキャピタルから、累計1億ドル(約150億円)以上を調達し、グローバルな研究開発体制を強化しています。

がんをはじめとする難治性疾患(治療が難しい病気)に対する新しい治療の選択肢を、より早く届けるためのインフラとして、バイオ医薬品業界で確かな存在感を確立しています。

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