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企業概要

企 業 拠 点 :マレーシア・クアラルンプール
設 立 年 月 日 :2015年
資金調達総額 :非公開
現在のファンドステージ:シード
リード投資家 :ペトロナス・ベンチャーズ、500 Global、PETRONAS FutureTech
従 業 員 数 :約210名

【サービス内容】
マレーシアは2050年までのネットゼロ(温室効果ガス排出の実質ゼロ)を掲げていますが、電力の多くは今も化石燃料に頼っています。2025年7月には国営電力会社TNBの電気料金が約14%引き上げられ、家計や中小企業の負担は増しています。日射量に恵まれた国でありながら、住宅への太陽光発電の普及はまだ途上です。初期費用の高さ、申請や設置の手続きの複雑さ、業者の品質への不安が、導入をためらう要因になっています。一方、山間部の先住民族の村には、今も電気が通っていない家庭が数多く残っています。こうした地域の低所得層や若者には安定した仕事も少なく、エネルギーへのアクセスと雇用の両面で格差が続いています。

SOLS Energy(ソルズ・エナジー)は、住宅、企業、地域コミュニティ向けに、太陽光発電システムの設計から機器の調達、設置、保守までを一貫して手がける会社です。住宅向けのサービスは電気料金を最大90%削減でき、企業向けのサービスは初期費用ゼロで導入でき、電気料金を最大75%削減できます。企業の福利厚生として従業員の自宅に太陽光パネルを低金利で導入するサービスや、電気自動車の充電器の販売・設置なども展開しています。設置はすべて、マレーシア持続可能エネルギー開発庁の自家消費型太陽光制度に登録されます。機器はオーストリア製のインバーター、中国製のパネル、ドイツ製のケーブルを組み合わせて品質を確保しています。2026年10月時点で、累計9,517件(うち住宅4,247件超)、容量37.9MWの太陽光発電を導入しており、顧客が節約できる電気料金は年間2,880万リンギットを超えます。今も毎日8〜12世帯のペースで導入が増えています。

最大の特徴は、顧客が太陽光発電を1件導入するたびに、電気のない先住民の家庭に小型の太陽光発電システムを1台届ける「ワン・フォー・ワン」の仕組みです。2026年9月時点で、180の村の5,270世帯、1万9,539人の暮らしに電気を届けており、毎年1,500〜2,000世帯のペースで増えています。さらに、低所得層や先住民の若者を対象に6〜12か月の実務研修を行う「SOLS Solar Academy」からは、900人以上が修了しました。修了生は同社の設置技術者として働いており、従業員約210名のうち56%を占めています。利益の30%以上を社会貢献に充てる方針を掲げ、住宅用太陽光の導入件数と、電気を届けた先住民の世帯数の両方で、マレーシア最大級の事業者となっています。アリアンツ、CIMB、OCBC、シェル、ペトロナスなどの大手企業とも取引があります。

創業者兼CEOのラージ・リドヴァン・シン氏の父、マデンジット・シン博士は、ユネスコの賞を受けたNGO「SOLS 24/7」の創設者で、同団体はカンボジアなどで教育や人道支援を行ってきました。ラージ氏は14歳で父とともにカンボジアに移り住み、17歳でASEAN最年少のマイクロソフト認定システムエンジニアとなりました。その後、太陽光発電の知識がほとんどない状態から試行錯誤を重ね、2015年に同社を設立しました。立ち上げ期には約120万リンギットを失う苦労も経験しています。「グリーンエネルギーを基本的人権にする」ことを使命に掲げ、2019年にペトロナスのアクセラレーターの第1期を修了し、500 Startupsから50万リンギットの出資を受けました。2020年7月には、ペトロナスの投資部門からも出資を受けています。ラージ氏は2018年にヨーロッパ・サステナビリティ・アワードで最優秀サステナブル・ビジネスリーダーに選ばれ、2025年には業界団体のCEO・オブ・ザ・イヤーも受賞しました。今後は、マレーシアの28万5,000世帯をグリーンエネルギーに切り替え、電気のない先住民家庭28万5,000世帯に電気を届けるという目標を掲げており、社会課題の解決と事業成長を両立させるモデルとして注目されます。

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