今回はミレニアル層向けにサービスを提供する海外のスタートアップ企業を紹介します。
1つ目は、オンデマンド式のオーダーメイド家具EC。自分好みの家具にしたいというまさにミレニアル層のニーズにぴったりのサービスです。
The Inside / オーダーメイド家具EC
2017年にアメリカで創業したシードのスタートアップ。
The Insideはオーダーメイド家具をオンラインで販売するスタートアップ。特徴は2点で発送から郵送までの時間短縮とカスタマイズができる点である。1点目の時間短縮の配送に関しては、注文後2-3週間以内で購入者に届けるというサービス。ちなみに発注後に生産を始めるため、在庫を一切抱えていない。そのため、The Insideは発注後2、3週間で郵送が可能な製造業者としか提携しない。 2点目のカスタマイズに関しては、The Insideは3D モデル(仮想生産)を活用することにより、様々なデザインの提供を可能にしている。
H&Mのような「ファスト・ファッション」はかなり前から存在しているが、「ファスト・ファニチャー」も最近トレンド化している。日本では、2014年創業の日本のKamarq社もサブスクリプション型で家具を素早く提供している。
2つ目のサービスは、コリビングハウス。「シェアハウスは魅力的だけど高い」と言ったミレ二アル層の課題を解決するサービスです。
Bungalow:一人で住むより安いコリビング・ハウス
2016年に創業したシリーズAのスタートアップ。
Bungalowは4ベッドルーム以上の住宅物件をターゲットとし、住宅所有者と3年間のリース契約を結び、ベッドルームをテナントに貸し出す事業を行っている。特徴は賃貸コスト削減と他人との繋がりの場があるという点だ。賃貸コスト削減に関しては、アメリカでは、4ベッドルーム以上の住宅物件は需要が少ないため、1部屋当たりのリース代は1~2ベッドルームの物件より安い。この価額差を利用して、テナントにスタジオタイプ(ワンルーム)の家賃に比べ3〜4割安い賃貸料で提供することができる。加えて、他人との繋がりの場である家具付きのシェア・スペースやハウスキーピング等のアメニティも付いてくるサービスとなっている。。現在、7つの都市部で200以上の物件を管理しており、来年はグローバルに拡大する見込みである。
Co-living(コリビング)とは他人とシェアハウスで共同生活すること。ニューヨーク、サンフランシスコ等、生活費の高い都市部に住みたいミレニアル世代に対し、おしゃれな家具付きのシェアハウスは魅力的である。しかし、このようなサービスは決して安くはない。例えば、WeWorkの子会社であるWeLiveのニューヨーク拠点が提供しているスタジオタイプ(ワンルーム)のアパートに住もうと思うと、豪華な共同リビング、キッチン、及び贅沢なコミュニティ・スペースがあるため、月々3,050ドルの家賃がかかるのが現状のようだ。
3つ目のサービスは、車の監視カメラ。自身の資産に対する防犯意識が高いのがミレニアル層に対してのサービスです。
Owl Cameras:ミレニアル世代に流行る車の監視カメラ
2016年に創業したシリーズAのスタートアップ。
Owl Camerasは、車のダッシュボードに取り付けられるカメラ・キットを開発・販売している。特徴はキュリティとソーシャルネットワークをうまく取り入れた製品であること。セキュリティに関しては、カメラは常時スイッチが入った状態になっており、インターネットにも接続されている。そのため、事故、強盗等の事件が起きる瞬間を動画で自動記録することが出来る。ソーシャルネットワークに関しては、運転中の動画を簡単にシェアすることができるなどの機能も搭載されている。$349で販売している。
アメリカでは犯罪率が減少している一方、ホーム・セキュリティ(自宅、自家用車を含む)製品市場は急速な成長を続けている。自身の資産に対するセキュリティ意識が高いミレニアル世代の人が増えており、2020年までには$100B以上の市場規模になることが予想されている。今年上期にはAmazonがモニター付きドアホン・メーカーのRing社を買収するなど、多くの企業がホームセキュリティ市場に力を入れ始めている。