企業概要
企 業 拠 点 :米国カリフォルニア州サンフランシスコ(オークランドエリア)
設 立 年 月 日 :2023年
資金調達総額 :約1550万ドル
ファ ン ドス テ ー ジ:シード
リード投資家 :Mango Capital, Preface Ventures, Scribble Ventures, Bloomberg Beta
従 業 員 数 :約10〜30名
【サービス内容】
クラウドネイティブ環境やAIアプリケーションの普及に伴い、企業内のマイクロサービスや「AIエージェント」が外部のAPIやSaaSベンダーと通信する機会が爆発的に増加しています。しかし、これらの通信の大部分はHTTPS/TLSで暗号化されているため、従来のファイアウォールやネットワークセキュリティでは「エージェントが外部にどんなデータを送信しているか」を正確に把握できないという深刻な「可視性のギャップ(Visibility Gap)」が存在していました。この課題を、プロキシやコードの書き換えを一切必要としない革新的なアプローチで解決するために設立されたのがQpointです。CEOのTyler Flint氏は、過去に複数のPaaS(Platform-as-a-Service)企業を立ち上げてきた連続起業家です。
同社が提供するプラットフォームの最大の強みは、Linuxカーネルレベルで動作する「eBPF(Extended Berkeley Packet Filter)」技術を活用している点です。軽量なエージェントである『Qtap』や『Qcontrol』をホストOSやコンテナにデプロイするだけで、システム内で稼働するすべてのAIエージェント(Claude、Codexなど)を自動的に発見します。そして、通信が暗号化される「前」の段階(TLS関数のフッキング)でトラフィックをキャプチャするため、開発者は既存のアプリケーションコードやインフラ設定を一切変更することなく、HTTPリクエストのヘッダーやペイロードの中身を完全に可視化(X線透視)することが可能になります。
さらに、Qpointは単なる監視(オブザーバビリティ)にとどまらず、強力な「制御(ガバナンス)」機能を提供します。クラウド上の管理画面『Qplane』から独自のプラグインやルールを適用することで、「AIエージェントがSSHキーや環境変数(.env)などの機密ファイルにアクセスしようとしたらブロックする」「未承認の外部APIへのデータ送信を遮断する」「PII(個人情報)が含まれるペイロードを検知する」といったきめ細やかなセキュリティ対策を、ランタイムに直接介入して実行できます。
2024年10月のプレシードラウンド(Mango Capital主導による400万ドルの調達)に続き、シードラウンドでも資金を調達し、累計調達額を1500万ドル規模へと拡大させています。SDKやサイドカー、APIゲートウェイといったレガシーな手法に頼らず、「エージェントを内側から直接制御する」という全く新しいパラダイムを提示し、AIネイティブ企業のミッションクリティカルなセキュリティインフラとして高い注目を集めています。


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