企業概要
企 業 拠 点 :米国カリフォルニア州バーリンゲーム
設 立 年 月 日 :2016年
資金調達総額 :約9000万ドル
ファ ン ドス テ ー ジ:シリーズC
リード投資家 :International Finance Corporation (IFC), BEENEXT, Pear VC, Uncork Capital, Offline Ventures
従 業 員 数 :約50〜200名
【サービス内容】
生成AIや大規模言語モデルが急速に広まる中で、AIが答えを導き出すために必要な計算処理の量が爆発的に増えています。しかし今のやり方では、その計算のほとんどをクラウド上の巨大なデータセンターに頼っているため、返答が遅くなったり、利用するたびに高額な費用がかかったり、個人情報が外部に流出してしまうリスクがあったりと、いくつもの問題を抱えています。こうした問題を解決し、自動車やロボット、パソコン、ウェアラブル端末といった、私たちの身近にある機器の中で直接AIを動かせるようにする技術を提供しているのが、Quadric(クアドリック)です。同社は、これまで数々のテクノロジー企業を成功に導いてきた、経験豊富な起業家たちによって設立されました。
同社の主力製品である「Chimera GPNPU」は、一つの処理装置でさまざまな種類の計算を柔軟にこなせる、新しいタイプの半導体設計です。従来のチップは、決まった処理しかできないよう最初から設計を固定してしまうことが多かったのですが、Chimera GPNPUは後からプログラムを書き換えることで、さまざまなAIの処理に対応できる点が大きな特徴です。この仕組みにより、半導体メーカーは使い慣れたプログラミング言語で最新のAIモデルを手軽に組み込むことができ、大規模言語モデルのような大掛かりな仕組みや、高度な画像認識といった技術を、電力をあまり使わずに機器の中で直接動かせるようになります。
Quadricの技術は、自動運転向けのソフトウェアを手がけるTIER IVや、世界的な自動車部品メーカーであるDENSOなど、次世代の自動車産業や工業分野の企業に次々と採用されています。事業としてもすでに利益を生み出せる段階に入っており、2026年7月には、世界銀行グループの一員であるIFCが中心となり、Uncork CapitalやPear VCも加わる形で追加の資金調達を実施し、これまでに集めた資金の総額は9000万ドルに達しました。これまで一部の巨大IT企業に偏っていたAI開発の仕組みをより多くの企業に開放し、あらゆる機器や産業がそれぞれ独自のAIの仕組みを持てるようにする技術として、半導体業界から大きな期待が寄せられています。


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