【アリババの生鮮スーパーについて】
▼記事
https://www.bcnretail.com/market/detail/20180706_69566.html
▼記事内容
・アリババグループが出資する中国都市部で店舗を増やしている生鮮スーパー「盒馬鮮生」(Hema Fresh)が注目されている
・生けすで泳ぐ鮮魚をその場で調理してくれるサービスや、アリババのモバイル決済サービス「Alipay」専用のセルフレジがあるがそれ以上にEC化が進んでいる
・専用アプリでバーコードを読み込むと、商品名や価格に加えて調理方法や関連商品、ユーザーレビューなどの詳細な商品情報を確認することができる
・ECで注文することもでき、店舗と価格は同じ。店の半径3km以内を配送対応エリアとし、30分以内に配達してくれる。
▼「盒馬鮮生」(Hema Fresh)とは?
2016年1月に開設された生鮮食品スーパー。イメージキャラクターはカバ。「盒马」とカバの中国語「河马(hémǎ )」は同じ読み方であり、
恐らく、箱を意味する「盒」を当て字にして、名前でECの意味合いを表現している。上海や北京など都心部にて店舗数を増やしていて、オフラインとオンラインがミックスされたスーパーとして世界中から注目されている。ECではアプリから注文すると店舗から半径3キロメートルまでは30分以内に届けてくれる。送料も無料。店舗で最も目を引くのは水産品で、活きている魚やカニ、シャコ、エビ、貝類などが、清潔な水槽の中を元気に泳ぎ回っている。これを注文して料理してくれるサービスもあり、フードコートで食べることもできる。
▼分析
店舗でもECでも価格が同じで、なおかつ配送料も無料となるとオフライン店舗の立ち位置は更に大きく変わる(個人的にUberEATSは配送料が高いと感じて使わないので配送料無料はかなり大きい)
店にわざわざ来店するための動機はこれまでのただの買い物という意味合いではなくて、輸入商品を扱うKALDI のように新しいものが見つかるワクワク感やその場で調理してくれるようなショーを観に来るエンターテイメント的要素を求めての来店に変わっていくだろう。店舗で食材を選んで、そのままシェフが調理してくれるとなると飲食店に行く回数も減りそうである。またそこで調理してもらったものが美味しくて、レシピや調理方法も知ることができるのであれば、そのままその食材をECで購入して帰るかもしれない。現在は盒馬鮮生でもECの注文が入ると、人が店内を走り回って商品を集めているようだが、これがロボットなどで自動化されれば、価格が最適化されてますますユーザーにとって使いやすいサービスになるだろう。定額の食材デリバリーサービスのHome chefなども盛り上がってきているので消費者にとっての日常の食事スタイルがどう変わって行くのかは楽しみである。