企業概要
企 業 拠 点 :スイス・ジュネーヴ
設 立 年 月 日 :2022年4月
資金調達総額 :5万スイスフラン
現在のファンドステージ:プレシリーズA
リード投資家 :500 Global, QAI Ventures, 500 Mena, SICTIC, FONGIT Innovation Fund
従 業 員 数 :約1-10名
【サービス内容】
世界の金融機関は、市場の急激な変動や地政学リスク、そして厳しさを増す規制対応に向けて、これまでにないほど複雑なリスク計算を求められています。しかし、従来の金融モデルや計算能力では、膨大な数の変数をリアルタイムで処理しきれないという、計算能力の限界に直面していました。こうした課題を解決するために、金融の中心地であるスイスのジュネーブで2022年に設立されたのが、人工知能と量子コンピューティングを組み合わせたリスク分析の仕組みを提供する、ScenarioX(シナリオエックス)です。
ScenarioXは、銀行や資産運用会社、資産家一族の資産管理を担う組織などを対象に、量子技術によって強化されたシナリオ分析と、高度なリスク分析ツールを提供しています。最大の特徴は、従来のシステムでは何時間もかかっていた複雑な計算を、将来の量子コンピュータの計算能力を見据えたアルゴリズムと、現在のAIや機械学習の技術によって、大幅に高速化し、より精度の高いものにできる点にあります。
ScenarioXは、市場リスクを評価するための重要な指標である「バリュー・アット・リスク」のシミュレーションに向けた量子アルゴリズムを開発した、スイス初のスタートアップとして名を刻みました。
CEOであり共同創業者でもあるAchille Yomi氏は、Standard Chartered銀行でグローバルなストレステストの責任者を務め、HSBCやBNP Paribasでも20年以上にわたって金融モデルの設計や自己資本計画の最適化を指揮してきた、金融リスク管理の専門家です。その深い業界知見をもとにつくられた同社の仕組みは、単なる実験的な取り組みにとどまらず、金融機関が自己資本の回復力を高め、監督当局の厳しい要件を満たすための、実用的な基盤として機能しています。
現在、スイスの技術革新支援財団Fongitの支援を受けながら、金融分野における量子技術ならではの優位性の実装を牽引しており、アフリカなど新興市場におけるデジタル金融基盤の高度化にも積極的に提言を行うなど、世界的な影響力を広げている、今もっとも注目すべきディープテック企業のひとつです。


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