企業概要
企 業 拠 点 :米国カリフォルニア州サンフランシスコ
設 立 年 月 日 :2025年
資金調達総額 :4億5000万ドル
ファ ン ドス テ ー ジ:シリーズA
リード投資家 :Bessemer Venture Partners, Google Ventures (GV), Modern Capital, Threshold Ventures
従 業 員 数 :非公開
クリーンエネルギーの「聖杯」と呼ばれる核融合発電は、長年にわたり実用化は不可能だと言われてきました。しかし2022年12月、米国のローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の国立点火施設(NIF)において、投入したレーザーエネルギーを上回るエネルギーを発生させる「核融合点火(ネット・エネルギー・ゲイン)」が世界で初めて実証され、歴史的なブレイクスルーを果たしました。この実証済みの物理学を実験室から引きずり出し、商業規模のクリーンエネルギーとして電力網に届けるために2025年夏に設立されたのがInertia(イネルティア)です。
同社は、世界的なクラウド通信企業Twilioの共同創業者で元CEOのジェフ・ローソン氏、NIFで歴史的実験の設計を主導したアンドレア・“アニー”・クリッチャー博士、そしてスタンフォード大学等でレーザー研究を牽引してきたマイク・ダン氏という、ビジネスと科学のトップランナーたちによって立ち上げられました。Inertiaが採用するのは強力な磁場でプラズマを閉じ込めるトカマク型ではなく、NIFで実証された「レーザー慣性核融合(ICF)」です。商業化の壁となるコストと稼働率をクリアするため、半導体産業の技術を応用した「Thunderwall」と呼ばれる高効率な次世代の半導体励起固体レーザーシステムと、1日に数万個単位で消費される燃料ターゲット(重水素と三重水素のカプセル)の大量生産プロセスの開発に注力しています。
同社は米国エネルギー省およびLLNLとかつてない規模の官民パートナーシップ(CRADA)を結んでおり、点火に必要な200件近くの特許をライセンス供与されるなど、国家の強力な技術的バックアップを受けています。この確固たる基盤が高く評価され、2026年2月にはBessemer Venture Partnersが主導し、Google Venturesなども参加するシリーズAラウンドで4億5000万ドルという巨額の資金調達を実施しました。今後10年以内に、1基で100万人規模の都市の電力を賄える1ギガワットクラスの商業用核融合発電所を建設することを目指し、気候変動問題を根本から解決する次世代のエネルギーインフラとして世界中から大きな期待を集めています。


参考 :https://inertia.com/
https://www.esgtoday.com/fusion-startup-inertia-raises-450-million-to-deliver-clean-energy-with-worlds-most-powerful-laser/
https://www.llnl.gov/article/54261/llnl-partners-inertia-develop-fusion-energy-technology
https://www.businesswire.com/news/home/20250826432256/en/Inertia-Enterprises-Launches-to-Commercialize-Fusion-Energy-Founded-by-Proven-Leaders-in-Business-and-Science
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