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◆ 国内の医療業界の現状は?

出典・参考資料:近年における医療業界の現状

今後、医療業界は高齢化が進むとともにますます需要が高まっていくことが予測されています。それに伴い、がんやアルツハイマー患者も増えるので、それだけ先端医療への対応も求められます。これらの施策にかかる財源と、医療従事者の確保は重大な課題です。

医療業界は、主に「病院・診療所などの医療機関」、「医薬品業界」、「医療機器業界」、の3つに分類することができます。

① 病院・診療所などの医療機関
公立病院の経営破綻や医療法の改正に伴い、医師の確保が喫緊の課題となっており、これまで以上に医師のニーズは高まっています。近年では、訪問介護・診療をするクリニックなどが増加し、医薬品業界でも監修やアドバイス的な役割を行う医師のニーズも増えており、病院における患者の治療以外の分野における働きも期待されているのです。一方、看護師にもより高度な知識と技術、専門性が必要とされるようになり、業務が今まで以上に厳しいものになっており、人材の確保が難しい状況にあります。

医薬品業界
現在、高血圧患者などへの薬剤ニーズは比較的満たされている一方で、がんやアルツハイマーへのニーズ充足度は低くなっています。このような、アンメット・メディカル・ニーズ(薬剤医療では満たされていないニーズ)への対応が課題です。このようなニーズには、現在新薬として、抗体医薬などのバイオ医薬品が注目を集めており、今後はこの方向へシフトして行くものと考えられています。しかし、このような新薬の開発には相当な研究開発費の投資が必要であり、医療メーカーの収益を圧迫する要因になっています。

③ 医療機器業界
医療機器業界は、今後も、高齢者の増加による医療市場の拡大や、内視鏡手術、カテーテル治療といった最新の医療技術の開発・普及に伴う機器の更新などで拡大が見込まれます。

医療機器は、大きく2種類に分けられ、病気の時の治療として用いられる「治療系医療機器」(カテーテル、心臓ペースメーカー、整形インプラントなど)と、治療を行う前に様々な診断や測定を行うための「診断系医療機器」(内視鏡、CT、MRI、PETなど)があります。治療系医療機器は、研究開発に多額の費用が必要で、資本の大きい外資系メーカーが得意としており、医療機器市場の約4割は輸入によるものです。一方の診断系医療機器は、カメラ・電子機器メーカーなども参入しており、こちらは比較的、日本が強い競争力を持っています。

◆ そもそもMedtech(メドテック)とはなんぞや?

Medtechは、「医療」と「テクノロジー」を組み合わせた用語です。「医療」と「テクノロジー」が融合したサービスを指します。

2017年7月に厚生労働省が発表したところによると、日本人の平均寿命は、男性が80.98歳、女性が87.14歳と過去最高を記録しました。日本は世界でも2位の長寿国です。戦後に延びた平均寿命は医療の進化が大きく寄与したと言われています。高齢化社会の日本を維持していくためには、医療とテクノロジーの掛け合わせが必要不可欠な存在と言えるでしょう。何歳まで平均寿命は伸びるんでしょうね。

参考資料:ついにAIの医者誕生 人生100年時代のMedTechは生活をどう変えるか

◆ Metechを活用するとそんなことまで!

□日本でもAIが女性の白血病を診断
実はIBMでも自然言語処理能力に優れたAI「ワトソン」の開発に力を入れています。ワトソンは、11年に米国の人気クイズ番組「ジェパディ」に出場し、同番組の歴代チャンピオンたちを相手に勝利し、一躍脚光を浴びたことでも有名です。同時に、ワトソンを医療分野にも応用するべく、研究を進めています。IBMはワトソンに医療機関が蓄えた大量の研究論文を読ませ、ゲノムデータ(DNAを作る塩基の配列)の情報を学習させています。日本でも、東京大学とIBMが共同でワトソンの応用研究を進めています。16年に東大医科学研究所が「ワトソン」を使用し、診断が難しい白血病をわずか10分で見抜き、患者の命を救ったと報道されました。さらに「ワトソン」の指示で抗がん剤を別のものに変えたところ、数ヵ月で退院することができたそうです。

□人間を上回る成績を取るAI
中国では2018年の1月、AI製造のiFlytekと清華大学が共同で開発したAIロボット「暁医」が、中国の医師国家試験に合格したというニュースが話題となりました。「暁医」が試験結果、600点中456点という好成績を収め、合格ラインの360点を大幅に上回る結果を出しています。プロジェクト開始からわずか9ヵ月でこのような好結果を出したそうです。徐々にAIロボットに結果が見えるようになっているといえます。とはいえ、すぐにAIロボットが医師に取って変わるような状況はまだまだ先の話かもしれません。また、2016年にはオランダの大学が開催した乳がんの画像診断コンテストで、病理医に交じってAIも参加しました。制限時間を設けて診断の精度を競った結果、AIが人間を大きく上回る結果を出し、社会を驚かせました。

参考資料:ついにAIの医者誕生 人生100年時代のMedTechは生活をどう変えるか

◆Metechサービス一覧 ~ 国内サービス ~

PidPort
→ 超高精度で迅速な病理診断を可能にするソフトウェア。PidPortはAI技術の1つであるディープラーニングと独自の画像処理技術によってスピーディーで高精度な病理診断を実現してくれます。国内外の医療機関との連携の下、スーパーコンピューターによって開発されており、Webアプリケーション・デスクトップアプリケーションの形で活用することができる。

Dr.Fellow
→ 臨床知識を共有する​医師限定コミュニティ。現役医師たちが開発・運営しており、サービス上で全国の医師で医学知識を共有できる。医師の求人検索をすることができる。

LEBER 
→ 医療相談アプリ。スマホを使って医師にチャット形式で気軽に相談可能。症状に合った医療機関や市販薬を紹介してくれる。近くの医療機関やドラッグストアのMAP表示してくれる。

Psynary 
→ 気分障害と不安障害の治療者の診療をサポートし、企業のメンタルヘルスケアを容易にし、それぞれの患者様に合わせた回復へ向かう治療を支援してくれる。

スマルナ
→ 頑張る女性を応援したいという思いから作られた女性向けネット診察サービス。スマルナのピル外来はチャットなので自分の空いている時間に医師と相談、診察の上で自分にあった薬が処方される。最短翌日に薬が自宅に届く仕組み。

clila(クリラ)
→ 女性のための医療情報に特化した情報検索サービス。医学系学会、病院、クリニックのWebページ情報のみを集め検索できるため、検索結果が信頼できる情報のみに限られている。登録医師による監修と利用者ニーズをベースにした医療情報に特化したアルゴリズムで期待する検索結果にスピーディーにたどり着ける。オンライン医療相談サービス「anamne(アナムネ)」とシームレスに連携できる。

AIメディカルサービス
→ 競合する大手メーカなどにくらべ半歩(だけ)リードしており、AIの性能(診断精度)が国際的な論文誌に取り上げられたり、リアルタイムでの病変検出も実現済み。 がん研有明、東大病院、大阪国際がんセンター、辻仲病院など8以上のトップクラス病院と、世界最先端の共同研究を進めている。

メドプラス
→ 現役医師監修!疾患名別の精度の高い医療機関検索し、連携すべき医療機関を抽出可能してくれる。他病院が収集した情報を利用できる。CRM(連携医との関係を営業日誌に残せる⇒連携医との関係強化⇒紹介患者数増加)による連携医との関係強化することができる。営業日誌は、自病院内のみで共有。医療機関の新設・閉院情報を常に更新しているため、いつでも最新情報で検索が可能。

Musubi
→ 患者さんの疾患・飲んでいる薬・生活習慣・季節・過去処方などを元に、服薬指導と生活アドバイスを自動で提案。薬剤師は、患者さんとMusubiの画面を共有しながら、患者さんに沿った服薬指導と生活アドバイスを説明することができる。お薬を渡すだけの場所から患者さんに付加価値を提供する薬局へと変わる。

リハまる
→ MR/VRを用いた本格リハビリ医療ソフトウェア。紙と鉛筆による2次元空間内で行っていたリハビリが、3次元空間内の立体的なもので行うことができる。スタッフによる添削業務や入力作業を自動化することで、効率的な医療経営環境を提供できるようになる。

UrDoc 
→ アプリ一つで医療につながる多言語医療相談サービス。日本に滞在する外国人が急な体調不良やけがに見舞われたとき、アプリを通じて自分が慣れ親しんだ言語で医師に相談できる。ユーザーのリクエストに応じて、登録した医師がそれぞれの空いている時間にオンラインで相談を担い、収入を得ることができる。ユーザーは相談に使った時間あたりの従量課金で費用を支払う仕組み。

サリバテック 
→ 唾液によるがんスクリーニング検査。唾液中には、体の中で生成される多数の代謝物質が含まれている。この検査は最新の測定装置を用いて、これらの物質を高精度に分析し、がんで異常値を示す物質の濃度を統計的に解析することで、現在がんに罹患しているかどうかのリスクを調べるもの。
<サービスの特徴>
①痛みを伴わない
唾液は、採血とは違い痛みを伴わず、ごく簡単に採取することができる。採取量はごく少量で、体への負担が少なくて済む。
②一度の採取で複数のがんを同時に検査できる
現在検査できるがん:すい臓がん・大腸がん・乳がん・肺がん
③がんの種類によっては、がんの早期発見ができる可能性がある。
現在早期発見できる可能性のあるがん:大腸がん・乳がん・すい臓がん
④気になった時にいつでも検査ができる
簡単に繰り返し検査することができるため、継続的に調べることができる。

Dr.Ubie
→ 人工知能が病気を予測するアプリ。「お腹が痛い」, 「発熱」, 「体がだるい」,「アレルギー」,「胸痛」,「 皮膚の異常」,「 夜泣き」,「 頭痛」,「 めまい」,「 るいそう」,「 吐き気・吐く」,「 食欲がない」, 「 胸やけ・げっぷ」,「 せきが出る」,「 運動時にすぐ疲れる」,「 手足のむくみ」, 「 便秘」など症状からどんな病気が考えられるかをベイズ推定という統計的な確率処理を用いて1分程度で推測してくれる。登録されている病名は 450 以上。推測に使用しているデータは現役医師が複数の文献、論文、厚生労働省のデータ等から各病気に対して起こる各症状を調べて作成されている。様々な切り口から症状を聞くことで、家庭の医学など医療辞書からだけではわからない情報も調べてくれる。医師の診断に比べて危険な疾患の可能性を排除するアルゴリズムがあるため、一般の医師とは一見違った観点から質問をする場合がある

AntaaQA
→ 医師同士のQ&Aサービス。医師が医療現場の疑問を実名でコミュニケーションすることで、互いに知識を提供し、より最適な医療を提供できる。現在、350名を超える医師が参加し日々臨床の疑問を互いに答え、助け合っている。蓄積されたQ&Aの中で、多くの医師が関心を持った疑問と回答を元に参加医師が執筆し、中外医学社より書籍を出版する予定にもなっている。医師の疑問とそれに対応した知識を、オンラインだけでなく書籍として共有していくことで、より医療現場を助ける効果が期待できる。今後、医師同士がつながり多くの知識を共有することで、地域や専門を超え医師が患者により良い医療を提供できるようになることを目指している。

ライトタッチテクノロジー
→ 針を使わない血糖値測定器の開発。高出力中赤外光レーザーにより、血中グルコースの微弱な情報を高精度に検出することに成功。世界初の、高精度非侵襲血糖値測定器を実現。完全非侵襲の血糖値センシング技術のため、医療廃棄物が発生せず感染症の心配は不要。またこれまで年間20万円程度発生していた医療廃棄物処理費用もゼロに。測定器で、誰でも光に手をかざすだけで、わずか5秒程度で自身の血糖値を手軽に測定することができる。

ドクターQ
→ チャットボット型電子カルテ。患者さんの経過を全て効率的に把握することができる。「良くなったから来ないのか?病気を放置しているから来ないのか?」その後の経過をLINEで自動的に代わりに聞いてくれる。医師はその情報をこのWebsiteから知ることができる。経過の悪い患者さんには、ドクターQを通し医師は患者に指示を送れる。医師と患者の会話音声から自動でカルテを生成することができる。自社のマイクを設置するだけで、患者情報が整理され、BOTが自動で経過を終える。

MeDaCa 
→ 身の回りにあるたくさんの医療情報を、 自分のスマートフォンやパソコンに収納できるポータルサイト。アプリを通して、医療機関とつながることで、待ち時間を短縮できる。
医療機関からメール通知やリアルタイムで検査データが届く仕組み。
様々な医療データを写真にとってアプリに入れ込むだけ。利用料0円。

HoloEyes
→ 医療現場のコミュニケーションを円滑にするデータを直感的(3D)に理解することを可能にするサービス。
(従来)想像して理解する
→CTスキャンの画像データを見て医師は診断や手術の計画を行っていた。
(HoloEyesを活用すると)これからは直感的に理解できる
→CTスキャンのデータから直感的に理解して3Dでアウトプットできる。

治療アプリ
→ 治療データを、医学的知見を搭載したアルゴリズムが解析し、個々の患者様にパーソナライズドされたガイダンスを実施してくれるサービス。さらに、医師(指導者)にも患者ごとに適切な指導内容を提示してくれ、治療水準の向上も見込める。通院時のみではなく、在宅・仕事中など日常生活を通じて見守ってくれる。医薬品とは異なり、治療アプリの追加処方には副作用や合併症が伴わない。

N-NOSE
→ たった一滴の尿を調べるだけで、ステージ0の超早期がんの存在まで検知できるサービス。線虫ががん患者の尿に誘引され、健常者の尿には忌避する特性(化学走性)を利用した検査方法で簡便で安価な検査方法でありながら、 多種類のがん検出できる。さらには早期発見可能という優れた特長を持ち、がん患者を「がん」と判定する感度が93.8%と極めて高精度。

Whytlink
→ 医師現場に特化したチームコミュニケーションツール。一度に複数の医師と情報共有を可能にしてくれる。チャット形式でメッセージや画像のやりとりが可能で、専門性や論文情報等のプロフィール情報を参考に医師の検索もできる。地図検索機能を用いて、患者の紹介先を素早く見つけることも可能にしてくれる。

LPixel
→ 東京大学発、生命科学領域に特化した画像解析ベンチャー。人工知能(AI)の画像解析によるがんの検出、研究者に対する画像処理教育など、研究・臨床の現場の効率化を実現。AIによる画像解析技術は、取り扱いが容易で、時間短縮でき、研究活動に集中する間を確保できる。さらに、医療の現場では画像分類をAIに任せることで、医師と患者とのコミュニケーションを円滑化が見込めるサービス。

Abtracer
→ バイオ・IT・ロボット工学の技術を融合し、より良い薬・治療法をデザインする次世代創薬エンジン。次世代の回路コントロール装置と人工知能を用いたビッグデータ解析によって高速(従来の10分の1)・高効率な創薬(10倍以上)スクリーニングシステムを提供できる。バイオ医薬品の探索開発に取り組む製薬企業・バイオベンチャーを対象にサービス提供しているサービス。

RETISSA
→ 網膜走査型レーザアイウェア技術で目の網膜に直接映像を投射し、視覚障害者の視力補助をするサービス。デジタル機器(スマートフォン、タブレットなど)を用いて、各種掲示、新聞、雑誌などの閲覧や、外界映像を見て行動することができる。

◆Metechサービス一覧 ~ 海外サービス ~

MyDoc
→ 患者を医者、薬局、保険会社やラボなどとつなぎ、医療アドバイス、処方箋や健康診断などをワンストップに提供するアプリサービス。

Biofourmis
→ 人工知能を活用して臨床用の生体測定センサーから健康状態を解析するプラットフォームを開発。状態が悪化する前の微妙な変化を感知することができ、疾病の予防や医療費の抑制に役立つ。

Halodoc  
→ チャットやビデオ通話で医師に医療相談ができるアプリをインドネシアで展開。遠隔での医療相談を可能にし、登録されている薬局から薬やサプリメントを購入することも可能。

DocDoc
→ 東南アジア3か国とインド・韓国で展開するオンライン医者検索サービス。独自の基準を満たし信頼のおける23,000人以上の医師、600の診療所、100の病院をネットワークとして登録。

Avro Life Science
→ 皮膚に貼りつけることで体内の薬物分布をコントロールできるシール。このシールは希少な高分子の有機化合物から生成されている。薬剤を量的・空間的・時間的に制御し、患部や病原体などに的確かつ集中的に作用させることで、薬剤の治療効果を高めるという。

ExpressionMed
→ 医療用ウェアラブルデバイスをより快適に長く身につけられるようにするために、肌とデバイスの間に貼るテープ。

helpwear
→ 心筋梗塞や不整脈といった心臓の異常を検知して医師に知らせてくれる、腕時計型のウェアラブルデバイス。

elemark
→ 患者本人が直接血液検査できる自己診断機器で、測定結果データはクラウド上にリアルタイムで転送し、統合管理することができる。 運営会社のBBB は市場での品質検証を受けたバイオセンサーメーカーから使い捨て血液検査紙の供給を受けており、血液分析結果の精度と信頼性が高いことが分かっている。

MedAware
→ ビッグデータを活用して、患者のプロフィールと処方薬をマッチングし、そこにミスマッチがあるとアラートして処方ミスを防ぐサービス。機械学習のアルゴリズムを用いることで異常を検知してくれる。数百万を超える診療記録をもとに自動的に数式モデルを生成し、処方薬の種類に応じて、その特定の処方薬が処方される可能性が高い患者とそうでない患者を教えてくれる。処方箋が入力されると、MedAwareが患者のプロフィールと処方薬をマッチングし、そこにミスマッチがあるとアラートが出ます。そのアラートに対しての医者の反応がモデルにフィードバックされることで正確性が磨かれ、「アラート疲れ」を防止してくれる。

Mobile ODT
→ 従来の癌を発見する方法は病院での検査が一般的だった。しかし、このサービスではスマホのカメラを使って癌を発見できる。主に癌検診の受診率が低いアフリカに提供することで、社会的にも大きな意義がある注目サービス。

Bikanta
→ 超小型ダイヤモンドを利用して体内の検査をするテクノロジー。どこにあっても輝くダイヤモンドを検査に取り入れることで、変性部位の特定がしやすくなりガンなどの早期発見にも繋げることができる。

Higia
→ 乳がん検査用のウェアラブルデバイス。一週間に15分だけ、自宅で装着するだけで、検査結果をスマホで見ることができる。価格は$299で2020年のFDA認可を目指しているよう。

Call9
→ 養護施設向けのプライベートな緊急遠隔医療を提供している。緊急救命医が在籍し、1分以内に必要な処置や統括的な診療に対応する。Call9は61の養護施設と基本合意書を交わしている。

Stitch
→ 医者や看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師などに向けた、ヘルスケア業界のメッセージング・プラットフォーム。医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律であるHIPPAを遵守しており、電子カルテを統合させて利用する仕組み。エンゲージ率はとても高く、ユーザーの利用時間は1日あたり8時間で、20通のメッセージが送信されている。

Forward
→ 病気になってから治療する対処療法よりも、病気の予防を重視しているのが特徴。サポートするのは訓練された医師、リアルタイム血液検査、遺伝子スクリーニング、センサー、機械学習といった最先端技術。患者は月額149ドルで契約し、提供されるウェアラブルデバイスや様々な検査とともに、医師と相談の上パーソナライズされた計画を立て、健康増進に取り組んでいくという。データにはいつでもアクセスでき、医師や看護師とのコンタクトも常時行える。

Forever Labs
→ 老化に基づく疾患が生じた際、治療のために利用できるようユーザーの幹細胞を冷凍保存して将来に備えるシステム。高度な治療法を用いて加齢性疾患と戦うために必要となるまで保存してくれる。 幹細胞は、血液、骨、免疫系、その他の重要な組織や体のシステムを補充し、サポートする役割をするらしい。幹細胞の数と生存率の低下は、老化に伴う身体的衰退に関与しているらしい。

Algosurg
→ 外科手術をシミュレートすることができるサービス。3Dで骨手術をシミュレートし、3D印刷可能な手術ツールの設計を得るためのWebベースのソフトウェアTabplan3Dを提供している。自動手に患者のデータを取得し、手術を正確、迅速、コスト効率、効率的に行うことを可能にしてくれる。

Refuge Biotechnologies
→ 遺伝子編集技術を使った次世代がん治療。独自の遺伝子編集技術を活用し、患者の体内でがん細胞と闘うようにプログラムされた治療用細胞を開発している。この技術により、標的となるがん細胞にのみ治療効果をもたらすことができる。遺伝子レベルで癌の発生を防ぐことができる。

Doctor On Demand
→ ビデオベースの遠隔医療サービス。スマートフォン、タブレット、コンピュータを使用して24時間365日、医師に相談ができる。身体、心の病を90%治療する事ができる。(うつ病、風邪、肌・目の病など) 保険の有無関係なく、利用することができる。信頼できる医師たちが相談に乗ってくれるため安心安全。

Bainbridge Health
→ 投薬の安全性を評価するソフト。臨床インテリジェンスとデータ分析プラットフォームにより、臨床家は患者の安全性を監視し、投薬過誤を減らし、「データ書留」の要件を取り除くことができるという仕組み。

Telesofia
→ 患者が医師や介護担当者からヘルスケア動画を受け取れるプラットフォーム。薬物療法を適切に使用する方法についてのガイダンスを患者へ届けることができる。専門薬局に最適のサービスで、患者とプロバイダーの両方に利益をもたらす、最も複雑な専門の薬局薬についても説明するように設計されている。

Zebra Medical Vision
→ AIを活用し医療用画像を分析し、異常を検出する技術。数百万のイメージングと関連する臨床記録を使って、病状を自動的に検出する高性能アルゴリズムを作成し、多数の発見を並行して行うことができる。リスクの高い患者を早期に特定することができ、疾病予防プログラムを容易にしてくれ、緊急事態の場合の作業リストの優先順位付けを最適化することができる。介護費用を削減することができる。

Neteera
→ 高解像度検出が可能なセンサリングテクノロジー。独自のサブテラヘルツ波・テラヘルツ帯マイクロレーダー・システム・オン・チップ(SoC)とアルゴリズムを、医療・自動車・セキュリティ市場など幅広い業界での使用に向けて開発している。コスト効率の高い方法での幅広い距離にわたる高解像度検出が可能で、またマイクロレーダーは様々な物体の検出が可能。元々は、心拍数、心拍変動、呼吸などの主なバイタルサインの検出などの製品を手掛けていたが、他の使用事例にも拡大することで、目に見えない物体やその他自由音場の要素の検出することができる。環境に左右されず、衣料のような材料の干渉を受けないため、自動車シートやスマートファニチャーなどの構造物に組み込むことができる。

Bambi Belt
→ 柔らかい肌触りの皮膚にやさしいワイヤレスモニタリングデバイス。NICU(新生児集中治療室)に現在実装されている有線接着電極システムと同じ機能を持っている。使い捨てベルトは、赤ちゃんの胸の周りを包むことによって機能する。Bambi Belt内に統合されたセンサーは重要なデータを非侵入的に測定し、小さなセンサーモジュールは取得したデータをポータブルモニターに送信する。病院のインフラストラクチャ内で既存の患者モニタと組み合わせて使用​​することも、スタンドアロンで使用することもできる。非粘着性のベルトを用いることで、乳児の痛みやストレスを緩和することができる。

Avro Life Science
→ 貼るだけで薬が体内に取り込まれるパッチ。皮膚パッチは、薬剤を皮膚を通して直接血流に届けることができる。活用することで薬を飲み込む必要がなくなり、胃腸に負担をかける必要もなくなる。季節性アレルギーの緩和という点でも有効。

Patchd Medical
→ 敗血症を予測し予防するためのウェアラブル技術。敗血症は患者が病院で死亡する原因の第1位となっている。デバイスがバイタルサインを記録して、分析のために医師に送り返してくれるため、患者はもうモニタリングのために通院する必要はない。患者はもちろん、病院と保険会社も費用を節約させることができるようになる。

Vena Medical
→ 遺伝子編集技術を使った次世代がん治療。独自の遺伝子編集技術を活用し、患者の体内でがん細胞と闘うようにプログラムされた治療用細胞を開発している。この技術により、標的となるがん細胞にのみ治療効果をもたらすことができる。遺伝子レベルで癌の発生を防ぐことができる。

◆ Medtech ~ まとめ ~

Metechは、確実に医療イノベーションを起こします。人工知能(AI)による機械学習・ディープラーニングの技術を背景に、三大疾患と言われているがん(悪性新生物)、心疾患(心筋梗塞など)、脳血管疾患(脳卒中など)の発生を未然に検知し、予防できるようになったり、AIが人間の代わりに問診などの診断をできたりなど従来の医療の精度を数倍、何十倍と高めてくれることは間違いありません。

また高度な医療提供が可能になるため、医療従事者同士のコミュニケーションの精度も同時に高めていかなければ、逆に不便なものになってしまいます。

総合的な判断能力は人間の方が絶対的に高く、そもそも医療を熟知した人が、自分の状態をわかってくれ、治療してくれる、というのは、患者にとってかなり付加価値が高いことであり、それがAIにとって代わられることはありません。AIは記憶する、計算することが得意ですが、総合力、創造性、コミュニケーション能力は人間が勝ります。それらの能力が高い医師は、さらに評価が高まるでしょう。

日本と海外の医療サービスを比較すると、日本はコミュニケーションツールが比較的多く、海外は医療技術に関するソリューションが多い印象。やはり海外の医療サービスの方が進んでいるようですね。今後、医療がどのような広がりを見せるのか、Metech市場の今後が楽しみです。長生きせざるを得ない時代がやってくるんでしょう。笑

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